24日(土)は宗龍也ライブ

この記事は、
ライブ当日までブログのトップに表示されます。

なんだ、この頃全然更新してないじゃん、死んだか?
なんて思わないで下の方を見てくださいね。

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ということで、
来週6月24日(土)のライブは、
お待たせ宗龍也さん!
今回は龍也・登紀子・ワタルのユニット編成ということですが、
もちろんソロもたっぷり聴かせてくれると思いますヨ。


時  6月24日(土曜日) 6時開場 7時半開演
出演 龍也・登紀子・ワタル
席料 500円・持込み自由
場所 駄猫と本の部屋「ぶらん亭」
   北九州市小倉北区片野2丁目16-15  
   (居酒屋「たまりば」のビルの2階) 
   電話 093ー951ー6143
   モノレール片野駅下車、徒歩8分ほど



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▲宗さん

宗さんのボーカル・ギターに登紀子さんのボーカル・バリトンウクレレ・ピアニカ、
そしてフクヤマ・ワタル師匠のウッドベース。
あっ、ちょうど下の写真に3人写ってますね。
これは去年の写真。



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宗さんというとなんとなく春浅い、
なんかポシャポシャした空気感が似合いそうだと、
去年は3月にライブをしてもらいました。
その後、読書会の折、
「私は水気の多いのが好きで」と、
好きな本として紹介されたのが、
梨木香歩「家守綺譚」。
湖、疏水、池、河童、草花・・・、
いかにも!ですね。


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というわけで、
今年はあえて梅雨の真ん中の6月にお願いしましたが、
なんか今の所、カラ梅雨ですね。
いえ、いいんですけどね、無理に降らなくても。
この頃は温暖化のせいですか?
降るとなるとスコールみたいに降って、
そういうのも困るんですが、
昔ながらの、紫陽花にシトシトといった感じの、
着物の女性が蛇の目傘をさしてといった感じの、
そんな雨なら宗さんに似合いそうです。

ということで、
普通雨だったら出かけるのはおイヤでしょうが、
24日は雨だったらかえってラッキー!と思って、
来て下さいね。
もちろん、降らなくてもね。
梨木香歩、宮沢賢治、漆原友紀(蟲師)とかいったあたりが引っかかる方なら、
暴風雨でも是非是非!


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というわけで、
スペース的には狭いところ(15人くらい)ですが、
決して常連で固められたような場ではありません。
いたずらにハイテンションを要求されるような場でもありません。
といって、暗く押し黙ってるような場でもありません。
年齢的には20代から60代まで幅広くお見え頂いてますが、
どちらかといえば30代〜40代といったあたりが多いでしょうか?
男女比は女性の方が多いですね。
で、圧倒的にひとりでお見えの方が多いです。
というような雰囲気のところです。
初めての方も気後れなくご自分のペースでお楽しみ頂けると思います。

ということで場所のご案内。

モノレール片野駅下車。
改札口を出て左手前方の階段を降り、交番の角を左、
足立山方面に向って歩けば約8分。
フォルクスがある信号を渡ったその次の信号、
「たまりば」という居酒屋さんのあるビルの2階です。
お店じゃないので、看板とか探しても見つかりませんよ。

車でお越しの方は、すみません、駐車場はありません。
下の地図を参照に、近所のコインパーキングをご利用下さい。

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4番が一番近くて、うちまで徒歩1分ですが、ちょっと料金が高いですね。
3番が距離的にも料金的にもベストですが、3台しか停められません。
ダメもとで最初に行ってみましょう。
1番、2番からでも、ゆっくり歩いても5分はかかりません。


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駄猫どもも待っております。
「キテ ニャ!」と申しております。
左:ルテン♂ 右:ブラン♀



2017年6月19日 (月)

6月の白い花

梅雨だというのに、
暑い日が続いてますが、
みなさまお元気でしょうか?


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この時期の花は白いものが多いですね。
これは町中でも普通に見かけるトキワツユクサ。
ついつい見過ごしてしまいますが、
足を止めてみるとなかなか綺麗。



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オカトラノオです。
これはちょっと町中では見かけませんね。
満開も豪華ですが、



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上のようにまだ咲き始めの頃もいいですね。
すらりとしなやか、いかにも虎の尾。



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蓮?睡蓮?
睡蓮ですね、多分。



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アヤメ?ショウブ?カキツバタ?
わかりません。



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ガクアジサイ。
名前の通り花と見えるのはガクなんだそうです。
ちなみに昔ながらのぼてっとした咲き方は、
手まり咲きと言うそうです。
日本っていいなあ、豆助?



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ちょこっと色が入るのもいいですね。



2017年6月13日 (火)

読書備忘録

短編ばかりで気軽に読めるし、
あまり知らなくてしかも面白いという作品がならんでいるし、
活字は大きいしということで、
最近の読書はもっぱら、
ポプラ社の「百年文庫」のお世話になっている。

ただ、気をつけないと、
何度も同じ巻を読んでしまう。
ということで、
備忘録をつけておきましょう。

というようなことを、最近も書いたような気がする。
多分書いたんだろうな。
ま、いいか。

ところで備忘録というの、
この年までずっと忘備録と覚えてましたね、なぜか。
だから備忘録(ビボウロク)という言葉が出てくる度、
アタマの中で「ボウビロク」と置き換えてたわけですね。
そんなこんなで幾星霜、
いつしか頭に霜を戴き・・・。
嗚呼!恥多き我が人生よ!

ということで、
百年文庫34巻、テーマは「恋」。
「恋」ねえ・・・。

まあ、かの文豪ゲーテは、
73歳で18歳の少女に恋したとかいいますね、
えらいもんですね、
やはり詩人というのは。

  20代の恋は幻想である。
  30代の恋は浮気である。
  人は40代に達して、
  初めて精神的な恋愛を知る。

なんてことも言ってますな。


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百年文庫34 恋 2010年 ポプラ社
●伊藤左千夫「隣の嫁」●江見水蔭「炭焼の煙」●吉川英治「春の雁」

●伊藤左千夫「隣の嫁」
伊藤左千夫といえば誰もが「野菊の墓」で頬を濡らした思い出があるだろう。
この「隣の嫁」も田舎の若い男女の結ばれない愛の話だが、
こちらは女性がなかなか積極的。
1908年に発表された作品だから舞台はまだ明治。
明治の農村とくると、因習にしばられた封建的な閉鎖的な息詰る日々、
人はただ黙々と土を耕して、などというイメージを安易に思い浮かべてしまうが、
意外と開放的だったのか?
19歳だぞ、隣の嫁のおとよさんは。
主人公の省作は農家の次男で19歳、
う〜ん、19歳で人妻かあ、
そして主人公に気のあるらしい下女のおはまは14歳。
でもまあ童謡「赤とんぼ」では、姐やは15で嫁にゆくわけだしなあ。
ちなみに「赤とんぼ」は、三木露風大正10年の詩。

●江見水蔭「炭焼の煙」
江見水蔭は初めて読んだ。1869年岡山生まれ。
「炭焼の煙」は1896年「国民の友」新年付録として発売。
猿だけを友に山奥に暮らす炭焼きの男。
美しい桜にも紅葉にも心動かされることなくひたすら炭を焼く暮らしに、
疑問も不満も持ってなかったが、
ある年花見に来たお大尽の娘を背負ったことから切ない思いが芽生え、
また次の年の春を待ちわびる・・・。
最後の、もとの山奥の暮らしに戻った男の上に、
ずんずんと時間が過ぎて行く、
その畳み込むような数行、
淋しさがしみじみと残る。

  『これより後幾春秋、尚更人の訪う者が稀になった』(略)
  『かかる間に、あの白犬さえも来ぬようになった』(略)
  『真次の年は作左衛門が来なくなった頃の齢にまで達した』(略)

江見水蔭はこの後、探偵小説、冒険小説を多く執筆。
「空中飛行器」「地中の秘密」「少年探検隊」「美人船」etc、
どれも題名からして面白そうだ。

●吉川英治「春の雁」
昭和12年の作。
吉川英治といえば「宮本武蔵」!
その作品は読んでなくても三船敏郎で、錦之助で、
映画には親しんでるもんだから、
なんとなく知ってるような気になっていた作家。

大衆文学とか通俗作家とかいったイメージを持っていたが、
初めて読んだこの作品、
話の筋立てはともかく、
昔の色街の気風、花柳界独特の雰囲気、
今では知りようのないその世界の情緒にどっぷり浸ることができ、
ああ、そこでは人はこんな風に生きていたんだろうな、
こんな風な価値観でこんな風に喋りこんな風に駆け引きしていたんだろうなあと、
それらは読書でのみ体験できること、
その点だけでも充分に面白かった。



2017年6月11日 (日)

老いていく犬

ナナは市の里親募集会で貰って来た。
次々と里親が決まって行く中、
なんとなく取り残されてしょんぼりしてるように見えたので選んだ。

いつのまにか17歳になった。
中型犬の17歳は、
人間だと98歳くらいになるらしい。


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うちの玄関先にはツバメの巣があって、
何年か前までは毎年ツバメが子育てをしていた。
その頃はまわりは田んぼだらけで、
ヒナや卵を狙ってよくヘビが侵入して来た。
その都度ナナが果敢に追い払った。
直接には見てないが、
ヘビも場合によっては鎌首を持ち上げ戦闘態勢に入るらしく、
近所の人の目撃談では、
何度か壮絶な睨み合いがあったと聞く。
一瞬の隙をついて飛びかかったナナが、
見事ヘビのアタマを噛み切って仕留めたこともあったらしい
(その夜は、帰宅すると庭にヘビのアタマが落ちていて、肝をつぶした!)。


ボール投げが好きで、
どんな変化球を投げても見事にキャッチし、
「もっとむずかしいのを投げて!」と要求した。
それが、数年前から捕りそこなうことが増え、
捕りやすい甘い球だけを投げてやるようになり、
やがて投げずに転がしてやるようになり、
そんな風にじわじわと老いの進行を感じてはいたが、
ある日急に後ろ足からぐしゃっと崩れ、
いつもの階段が上れなくなり、
「ここまで来ていたのか!」と驚かされたのが1年ほど前だ。
おそらく眼もよく見えてないし、
耳もあまり聴こえなくなっている。




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犬は主人に従うことで安心できるというけれど、
主人として信頼されるだけの厳しさも、
深い愛情も足りなかったのか、
うまく主従の関係を作れないまま、
散歩に行ってもグイグイ引っ張る犬になった。
犬にとっては不幸なことだ。


すっかり弱ってしまったこの頃は、
帰宅しても大抵寝ていて、
すぐには気がつかない。
それでも気がつけばなんとか体を起こそうとし、
精一杯尾を振ってくれる。
それを見るたびに、
不甲斐ない主人ですまなかったと思う。

おまえにはもっと、
幸せな一生があったかもしれないのになあ。
おまえにはもっと、
犬としての喜びにあふれた一生が、
あったかもしれないのになあと思う。




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ありがたいことに、まだ歯は丈夫なようだ。
食い意地も衰えていない。
きっと「この頃おやつが豪華になったわ〜」と、
驚いているだろう。
ずっと安物のビーフジャーキーとイリコぐらいだったのが、
今まで食べたことのないものがあれやこれやと出て来る。

不甲斐ない主人は、
そんなことでなにやらかにやら埋め合わせようとしているらしい。



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2017年6月 9日 (金)

夏は来ぬ

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卯の花の 匂う垣根に
時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて
(唱歌「夏は来ぬ」佐佐木信綱作詞、小山作之助作曲)

ということで、
唱歌っていいなあ、
日本っていいなあ〜、
なあ、豆助?

なんだよ、豆助って。
まあ、まあ。

というわけで、
その「卯の花」っていうのは、
「うつぎの花」のことだそうです。
この年まで知りませんでした。



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▲これが「ウツギ」でしょうか?




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▲これは「サラサウツギ(更紗空木 )」
 名札がついてたので間違いないと思います。




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▲若い花のピンク色が綺麗です。



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「卯の花のこぼるる蕗の広葉かな」 蕪村
 という俳句がありますが、
 その蕗の広葉、見事に食い荒らされてました。
 誰でしょう?こんなに芸術的に食べた犯人は。



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▲これは「ユキノシタ」。
 宇宙人みたいな、やっこさんみたいな、独特のカタチ。
 これは草で、ウツギは樹木ですが、
 どちらもユキノシタ科だそうです。
 なんかよくわかりませんが、親戚なんですかね?
 




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▲「ユキノシタ」よりもっと変わったカタチのこれは「スイカズラ」。
 別名「忍冬」。英語名「ハニーサックル・ローズ」。
 アウトロー・カントリーと言えばこの人!というウィリー・ネルソン主演の
「忍冬の花のように」という映画は観られましたか?
 カントリー好きの、ロック好きの、
 放浪好きにはたまらない映画です。
 機会があったらぜひご覧下さい。




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▲今年初めての「ミゾソバ」。
 もうじきこの花がビッシリと水辺を埋めます。




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▲ドクダミ。
 嫌う人も多いけれど、清涼なイメージ。



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▲群生も涼しげ!




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▲よく見かけるこの虫はホソヒラタアブというやつのようです。
 今、図鑑で調べました。



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▲ハエのなかま?アブのなかま?
 これは名前はわかりません。
 なかなか綺麗なメタリックカラー。



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▲バッタのなかま。
 アタマが大きいカタチからすると、
 まだ成虫ではなくて10代終わり頃?
 この夏におとなになるのでしょうか?




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▲イグサにとまる赤トンボ。
 いかにも「夏」、
 「日本の夏」!ですねえ!
 町中の熱気はやりきれませんが、
 自然の中、水辺近くでは、時折風が吹けば本当に爽やか!
 いいなあ〜、日本の夏、
 なあ、豆助?



2017年6月 4日 (日)

久々の子猫

コネココネコ!
さかさに読んでも
コネココネココネコ!
ああコネコああコネコああ!

猫ならうちにも2匹いて、
それはそれで猫なのだけど、
やはり子猫の可愛さというのは格別のものがあって、
子猫禁断症状が出始めかけてた折、
嘉麻の知人の店に子猫誕生との嬉しい報せ!
早速会いに行く。


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こんな三毛の子と


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こういうのはなんていうのかな?
白地の多いキジ柄?


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そして白地の少ない三毛?



以上三匹。
生後約1か月、元気に成長中。
おっかさんは長毛の三毛。
この日はどこかへ遊びに行って留守。

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知人の店というのは、
嘉麻のフェアトレード雑貨とカレーの店「気まぐれや」さん。
私の、猫人生の最初の猫、三毛猫のあごんは、
10年前、こちらから頂いた。
そのあごんが行方不明になった時、
次は妹のまろんを奪うように盗むように頂いてきた。
足を向けては寝られない。


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かってはたくさんの猫がいた「気まぐれや」さん、
ここ数年、
メス猫はずっと一匹だけ。
生まれた子たちはなかなかうまく育たず、
すこし心細い状況になりかけていた。
今回の子は、
みんな女の子のようだ。
みんな元気に育って、
みんな元気に子猫を生んで、
猫王国を復活させてくれ!


2017年6月 2日 (金)

木陰の花

心の準備ができないうちに、
日中はもうすっかり「夏」という感じになってしまいました。
木陰にまだすこし残っている「初夏」を、
慌てて拾い集めます。


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ムラサキカタバミ。
町中でも普通に見かけますが、
やはり木陰で見かけると、
いっそうあざやかで涼しげ。




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カタバミの大きいのは、
オキザリスとか言って園芸種にもなってますが、




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この小さな野のカタバミの方が断然好きです、おっさんは。
イモカタバミとかベニカタバミとか、同じような色でよく似たのもありますが、
このムラサキカタバミはいかにも清楚な、
少女、乙女といった感じ。

あっ、いえ、
熟女も好きですよ、おっさんは。
あっ、背中を向けないで!!



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白いツユクサ、
トキワツユクサです。
いかにも清楚な、
少女、乙女といった・・・、
あっ、待ってください!!



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こんな、
清楚な、
少女、乙女といった(しつこいぞ!!)、
涼しげな花ですが、
見かけによらず「要注意外来生物」なんだそうです。




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これはおなじみドクダミ。
名前のせいで「毒婦」というイメージがつきまといがちですが、
こうしてよく見ると綺麗でしょう?
意外と清楚で、
少女、乙女といった・・・、
くどいですね!!スミマセン!!



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そのドクダミの群生だと思って撮りましたが、
今見ると、あれ?花びらが3枚?
ハテ・・・。



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これは野生のミツバの群生。
その名の通り、葉っぱが3枚ずつですね。
野生のものは、店で売られてるのよりおいしいそうです。




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今の時期は、こんな白い小さな花をつけてます。



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ヘビイチゴです。
別に毒というわけでもないのに、
そんな名前をつけなくたって・・・。



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普通のヘビイチゴより少し大きいようで、
調べてみるとヤブヘビイチゴという種類のようです。




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参考までに、こちらがクサイチゴ。
ツブツブの付き方が違いますね。



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ノアザミです。
「薊の花も一盛り(あざみのはなもひとさかり)」とか言って、
容姿のいまひとつパッとしない女性でも、
年頃になれば手折る人も出て来るもんだというようなことだそうですが、
慰めているのやら、けなしているのやら・・・、
ほっとけやっ!て、ねえ。
でもアザミは、
パッとしないどころか遠くからもよく目立って、
シャキッした存在感を示しています。
妙にシャナシャナとかイニイニとかしてなくて、
「あたしはあたし」というその姿勢、
とても魅力的です。




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ジャノメチョウのなかま。
ヒメウラナミジャノメでしょうか?
子供の頃はジャノメチョウやシジミチョウなんて見向きもしませんでしたが、
年とって来ると、この渋さがなんともいい味わいです。



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これはカゲロウのなかまの、
ヤマトシリアゲというやつのようです。
オスはサソリのように尾を丸めて持ち上げるということからこの名前。
ということですから、写真のものはメスですね。



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バッタのなかま。
ヤブキリというんでしょうか?
後ろに見える赤い実は桑の実。
熟れると黒くなって、なかなか甘くておいしいですよ。


ではまた。


2017年5月31日 (水)

読書備忘日記

  最近どうも世の中がヘンだ。
  (略)
  たとえば最近の新聞や雑誌の活字はヘンだ。
  日増しに小さくなっていく。
  (略)
  印刷も年々悪くなっているようだ。
  インクの色が薄いし、ぼやけているし、ところどころズレたりもしている。
  (略)
  思うにこれは不景気のせいかもしれない。
  活字をうんと小さくして、インクの使用量をケチっているのだ。


というのは、
東海林さだお先生のエッセイ「五十八歳の告白」の書き出し部分ですが、
この名エッセイが収録された文春文庫「明るいクヨクヨ教」は、
今確かめてみると2003年2月の初刷、
それから十数年、
どうやら世の中はますます不景気になったらしい。

活字はさらにこれでもか!というほど小さくなったし、
インクはますます薄くかすれ、
「ぼやけたり、ズレたりしているのは、
古くなって取り替える時期にきている印刷機を取り替えないから」
なのだろう。

というわけで、
読めない本ばかり並んでいる中で、
助かるのはポプラ社の「百年文庫」である。
内容も良い上に、
活字も大きく、
インクもケチってないようである。
深刻化する出版不況の中にあって、
このポプラ社だけは景気がいいのであろうか?
とにもかくにも、
読めないものを出版しておいて、
「本が売れない!」などと嘆いている
他の出版社には見習って欲しいものである。


そのシンプルな装丁もいい。
ただ、どの巻も似通っていて、
何度も同じ巻を読んでしまう。
まあ、何度読もうと、
その都度新鮮に読むのであるから別にいいようなものだが、
ちょっとなさけない気もするので、
とりあえず読んだ本はきちんと記録しておこうと、
読書日記をつけることにした。

と書いて、
なんだか、前にもこんなことを書いて、
それっきりになってたような気もするが・・・。

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百年文庫24 川 2010年 ポプラ社
●織田作之助「蛍」●日影丈吉「吉備津の釜」●室生犀星「津の国人」


●織田作之助「蛍」は、
18歳で京都の船宿寺田屋へ嫁いだ登勢の人生。
 『自分のゆくすえというものをいつどんな場合にもあらかじめ諦めて置く習わしがついた』登勢。
根性のひね曲がった姑を看病し、頼りにならない夫をたてながら、
寺田屋を切り廻していく。
淡々と出来事だけを並べて行く文章が、
ただ流れて行く川の流れのよう。
人は、外に向けてつらいと言い出したら、
言えば言うほどつらくなるしかないのだから、
だからそれは自分の中にとどめよ、
誰もがどこかで自分を律しなければならないのだと、
そんな静かな心境にもなる。
寺田屋というのは、あの幕末の寺田屋事件のあの寺田屋。
登勢も実在の女性で、実際に龍馬とも懇意で、
なかなかの女傑だったそう。


●日影丈吉「吉備津の釜」は、
自分を窮地から救い出してくれそうな人物のもとへ紹介状を持って会いに行く男、
その途上、ふと、いつか耳にした川の魔物から山の魔物へ手紙を届ける民話を思い出し・・・。
現実と民話が不気味に重なる、
ミステリーというのか、ホラーというのか、
一気に読まされた。

●室生犀星「津の国人」
室生犀星といえば、
「ふるさとは遠きにありて・・・」の詩人、
そして「幼年時代」「杏っ子」等の自伝的小説の作家としてのイメージだが、
「王朝もの」というジャンルも持っていたということで、
この「津の国人」はその「王朝もの」のひとつ。

  『津の国はよいところでございますね、水が多いので景色が美しくおぼえます。』

その『水が多い』津の国へ舟でやって来て、
やがて宮仕えの決まった夫は川を東へ、女は西へ、
ほんの1年足らずと約束したその別れもやはり舟。
その冒頭の舟の別れの、その味わいがラストまで続き、
ずっと川の上をゆらゆらとたゆとっていたかのような、
人の運命のあれこれはすべては水の上の、
よるべない、こころもとないものだというような、
そんな読後感。
まさしく、「川」。

伊勢物語24段「梓弓」、
その短い話がもとだという。

ほんの数行からここまで空想を広げ、
雅やかな世界を眼前に描き出す・・・、
やっぱりすごいね、本物の詩人というものは。



先日のライブ、次回のライブ【2017年5月】

風爽やかな新緑の季節!

と、思ってる間に、
はや、蒸し暑い日本の夏が近づいてまいりました。
どちら様も体調管理には充分お気をつけ下さいますように。

というわけで、
先日5月27日(土)は、
飯塚の唄うたい国房学、通称ガクさんの歌と、
服部信和さんによる紙芝居「筑豊一代」の上演でした。


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紙芝居口演の服部信和さん
 



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▲服部さんの語りに、ガクさんがキーボードで音楽をつけます。
 紙芝居は服部さんのお父さんが、
 山本作兵衛翁に画を依頼し1971年に完成させたもの。




Danjiro


danjiro.pdfをダウンロード


服部さんは、牧師であったお父さんの遺志と紙芝居を受け継ぎ、
「座・団次郎」として、筑豊を語り継ぐ活動をされています。
どのような場でも公演可能です。
興味のある方は上のチラシ画像をご覧になって、お気軽にお問い合わせを。
念のためPDFにしたものも置いておきます。

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ガクさん
 サングラスをかけてスティービー・ワンダーみたいですが、
 気取ってるわけではなく、多分歌の途中で泣くだろうからと、
 その涙隠しです。


途中、童謡「夕焼け小焼け」をしんみり歌い上げた時には、
お客さんから「童謡ってこんなにいいものだったのか」という声が!
顔に似合わぬ繊細さと優しさ淋しさの溢れるオリジナル曲「のら犬」では、
案の定、本人も聴衆も涙。
父親を歌った「一合の酒」では、さらに涙!
本人も涙、涙で、なかなか歌い出せませんでした。



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▲ギターでも歌います。



ガクさんとは、思えば40年近いつきあいになる。
ぶらん亭にはとっくの昔に出演してもらってて当然なのに、
今回までその機会がなかった。



そして、ガクさんとオレと、ふたりの共通の友人だったO君、
いつかここで3人で顔を合わせたかったが・・・。
O君、3人の中で一番若かったのに・・・。


ライブには、
かわりに奥さんが来てくれた。
個人的にはこれでなんだかひとつ荷を降ろしたような、
そんな安堵感のようなものを感じた。

いえ、まだ続けますがね、ぶらん亭は。

ガクさんは、飯塚の、
もう閉じた自分の喫茶店「でくのぼお」で、
グランドピアノを友に、
誰に聴かせるわけでもなく、
ひとり歌っている。
ガクさんの本当の魅力は、
その「でくのぼお」での、
グランドピアノ弾き語りにある。

終演後、何人かが、
「でくのぼお」でのガクさんを聴きたいということで、
いつか何台か車を仕立てて、一緒に行こうということになった。
いつになるかわかりませんが、ご希望の方は連絡入れといて下さい。
いつかの土曜か日曜の午後にでもミニツアーを企画しましょう。




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▲ナニゴト カ ニャ?
 隅っこから様子を伺うルテン。

ということで、
次回6月は24日(土)、
お待たせ宗龍也さん!
今回は龍也・登紀子・ワタルのユニット編成ということですが、
もちろんソロもたっぷり聴かせてくれると思いますヨ。


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時  6月24日(土曜日) 6時開場 7時半開演
出演 龍也・登紀子・ワタル
席料 500円・持込み自由
場所 駄猫と本の部屋「ぶらん亭」
   北九州市小倉北区片野2丁目16-15  
   (居酒屋「たまりば」のビルの2階) 
   電話 093ー951ー6143
   モノレール片野駅下車、徒歩8分ほど




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▲前回出演時の宗さん。


で、7月は22日(土)、金銀亭飛車角さんの落語です。
初出演です、お楽しみに!!

8月11日(金)は久々の垣内美樹&魚座の藤井邦博です。
8月はいつもの土曜日でなく金曜日ですからね、ご用心!
「山の日」の休日ですね。
オレはいつもの土曜日にと主張したんですが、押し切られました。
美樹ちゃんも藤井君も、なんかこの頃は近場の山の、
道なき道を薮漕ぎで登るとかいうのにハマってるそうなので、
それであえて「山の日」に、ということなのかな?

ま、とにかくそういうことなので、
みなさん、7月も8月も、来て下さいネ!!

おっと、その前に、
読書会も近いうちに再開したいと思っています。
ライブと重ならないように木曜日にしようと思います。
木曜日の「木」って、「本」に似てるでしょう?
ということで、
そちらの方も、よろしくお願いします!!



2017年5月24日 (水)

今週土曜日27日は国房学ライブ&紙芝居

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時  5月27日(土曜日) 6時開場 7時半開演
出演 国房学(ピアノ・ギター 弾き語り)
   服部信和(紙芝居口演)
席料 500円+終演後投げ銭
場所 駄猫と本の部屋「ぶらん亭」
   北九州市小倉北区片野2丁目16-15  
   (居酒屋「たまりば」のビルの2階) 
   電話 093ー951ー6143
   モノレール片野駅下車、徒歩8分ほど

ということで今週土曜日(27日)は、
飯塚の唄うたい国房学、通称ガクさんの歌と、
服部信和さんによる紙芝居「筑豊一代」の上演です!




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▲紙芝居「筑豊一代」
 服部信和さんの父、牧師服部団次郎が、
 炭鉱犠牲者「復権の塔」建立の資金集めのため作った紙芝居。
 画は後年ユネスコ世界記憶遺産で知られることになった山本作兵衛翁、
 原作は大塚跣(せん)の小説「筑豊一代」。


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▲服部信和さん



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▲国房 学 通称ガクさん
 筑豊生まれの筑豊育ち。
 1979年、飯塚駅前に喫茶「でくのぼお」を開店。
 筑豊での自身の生活実感に根ざした歌を、
 作り、歌い続けている。



ガクさんが喫茶「でくのぼお」を開店して2年ほど後、
オレもアパートの一室を借り、デザインの仕事を始めた。
「仕事を始めた」といえば聞こえはいいが、
雑草がアスファルトの隙間に無理矢理しがみついたようなもので、
会社勤めは無理だと思い知らされ、
やむなく自分でなにかするしかなかった。
なんのあてもなかった。

そんな船出に、
ある画材屋さんがお酒を贈ってくれた。
「これ、うちの社長からです」と、
お酒2本を下げて来てくれたその画材屋の店員さんがO君だ。
で、なんとそのO君は飯塚出身でガクさんとも親しく、
「でくのぼお」をガクさんと共に立ち上げたんだという。
なんと広いようで狭い世の中だろう!
縁があるヤツとは出会うべくして出会うのか!?



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▲多分そのO君の作になる「でくのぼお」看板



その後O君はシルクスクリーン印刷の工房を立ち上げ、
オレは事務所をアパートから今の場所に移し、
ガクさんも店を移転したり、また元の場所に戻ったり、
バブルはふくらんだりはじけたり、
オレ達は青年から中年になり・・・。



5年前の春、
癌で入院したO君が、
入院直後あっけなく急死。
入院前、
「事務所をちょっと片付けて、ライブとかしようと思ってるんだけど」と話すと、
「それはいいですね、どんな風になるか楽しみです」と言ってくれた、
O君のその言葉を支えに、
その春からぶらん亭を始めた。
今でも、自分がやっていることに迷った時には、
「O君だったらどう言うだろう?」と思う。



当然いつかガクさんにも出演して欲しいと思いながら、
ガクさんの仕事が新聞配達で朝が早いことや、
アシの都合がつきにくいことやで、
ここまで伸び伸びになった。
なんだか、やっとここで、
なにかが一回りしたような気がする。




というわけで、
スペース的には狭いところ(15人くらい)ですが、
決して常連で固められたような場所ではありませんので、
初めての方もぜひ気後れなくお越し下さい。

ということで場所のご案内。

モノレール片野駅下車。
改札口から左手前方に降り、交番の角を左、足立山方面に向って徒歩8分。
途中結婚式場、パチンコ屋さんがあります。
フォルクスがある信号を渡ると、右手がローソン、石村萬盛堂、
左手うどん屋さん、駐車場、そして「四季の里」という料理屋さん。
その隣、「たまりば」という居酒屋さんのあるビルの2階がぶらん亭です。
お店じゃないので、看板とか探しても見つかりませんよ。

車でお越しの方は、すみません、駐車場はありません。
下の地図を参照に、近所のコインパーキングをご利用下さい。



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4番が一番近くて、うちまで徒歩1分ですが、ちょっと料金が高いですね。
3番が距離的にも料金的にもベストですが、3台しか停められません。
ダメもとで最初に行ってみましょう。
1番、2番からでも、ゆっくり歩いても5分はかかりません。



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駄猫どもも待っております。
「キテ ニャ!」と申しております。
左:ブラン 右:ルテン



2017年5月23日 (火)

タツナミソウ

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タツナミソウです。
漢字だと立浪草、
まさに名前の通りの花ですね。
この花を図鑑で初めて見た時は、
こんな花、見たことない!
こんな綺麗な花がこの世にあるのか?
ぜひ見てみたい!と思った。

すると早速数日後、
いつも行く図書館の庭であっけなく対面。
一度覚えるとそれから、
不思議なくらいあっちでこっちでご対面。
それもいつも通る散歩コースの脇とかで。

毎年通る道なのに、
名前を知るまでは、
見えてても見えてなかったということか・・・。

上のものは5月4日の撮影。
ブログに載せようと、念のため撮り直しに行くと、




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もうこんな風に散ったあと。
「花の命は・・・」ですね。
これでちゃんと実を結んだんだろうから、
これでいいんだろうね。
役目はすんだんだ、
誰かに見てもらうために咲いてるんじゃないんだってことだね。



2017年5月18日 (木)

野いちご

風清らかな初夏の候、
皆様におかれましては、
なお一層ご活躍のことと拝察いたしております。

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ということで、
緑がきれいで、
風も心地よいこの季節は、
室内にいるのはもったいない!
なるべく外を歩きましょう。

「山」とまではいかなくても、
ちょっと草木の茂るあたりを歩きますと、
おいしいものを見つけられるかもしれません。



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▲ここは切り開かれた公園の裏に、
 ほんのちょっとだけ昔のままに残っている一区画。
 この間まで清々しい白い花をつけてたこの低木は、


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▲今は、こんな実をつけてます。
 キイチゴ(モミジイチゴ)ですね。
 木だから木イチゴ?、
 黄色いから黄イチゴ?。
 とてもおいしいんですが、
 採る時、気をつけないと、
 刺が痛いですよ。



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▲かわいい黄色い花をつけてたこれは、



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▲こんな実をつけました。
 ヘビイチゴですね。
 恐ろしげな名前をつけられてしまいましたが、
 おいしくはないというだけで、
 別に毒ではありません。
 ヘビが出てくるわけでもありません。




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▲白い花がびっしり咲いてたこのあたりは、




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▲今は赤い実がびっしり。
 クサイチゴですね。
 「野いちご」の歌など歌いながらつまんでいると、
 気分はハイジです。
 え?
 おまえは廃爺だ?
 ほっといて下さい!




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▲ヘビイチゴに比べると、
 つぶつぶが大きいので、
 見分けがつきます。



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▲おいしいのにあたると、
 濃厚な甘みにさわやかな酸味、
 「売りにいったら商売になるのでは?」というほど!

 って、実際にオレが街頭で売ってたら、
 つげ義春の世界だな。
 道行く人の涙を誘いそう。




ところで「野いちご」の歌は、
ロシア民謡だと思い込んでましたが、
フィンランド民謡なんですね。
おまけに詞もうろ覚えで、
今日までずっと、

  野いちご野いちごだよ
  野いちご見つけたよ

といいかげんに歌ってましたが、
正しくは、

  野いちご赤い実だよ
  木陰で見つけたよ
  誰も知らないのに
  小鳥が見てた
  (阪田寛夫訳詞)

という詞なんですね。

皆様におかれましても、
この機会に正しく覚えられるとよろしかろうと愚考いたした次第でござりましたでござりました。
え?
知ってる?
ほっといてくれ?
スミマセン!!

2017年5月17日 (水)

今月27日(土)は国房学ライブ&紙芝居「筑豊一代」

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時  5月27日(土曜日) 6時開場 7時半開演
出演 国房学(ピアノ・ギター 弾き語り)
   服部信和(紙芝居口演)
席料 500円+投げ銭 
   500円でワンドリンク付きますが、持込みも自由です。
場所 駄猫と本の部屋「ぶらん亭」
   北九州市小倉北区片野2丁目16-15  
   (居酒屋「たまりば」のビルの2階) 
   電話 093ー951ー6143
   モノレール片野駅下車、徒歩8分ほど



ということで、今月27日、
つまり来週土曜日は、
飯塚の唄うたい国房学、通称ガクさんの歌と、
服部信和さんによる紙芝居「筑豊一代」の上演です!




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紙芝居「筑豊一代」

 服部信和さんの父、牧師服部団次郎が、
 炭鉱犠牲者「復権の塔」建立の資金集めのため、
 山本作兵衛翁に画を依頼。
 原作の小説「筑豊一代」の作家大塚跣(せん)、
 歌「筑豊一代」の作詞家有吉伸の協力を得て1971年完成。

 なお山本作兵衛翁の、
 50数年にわたる自らの炭坑労働体験をもとに描いた炭坑記録画は、
 2011年、ユネスコ世界記憶遺産に登録されました。



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▲服部信和さん

 元炭坑夫やその家族には筑豊を懐かしく思い起こしてもらい、
 若者たちにはその歴史を伝えようと、
 父、服部団次郎の遺志と、
 紙芝居「筑豊一代」を受け継ぎ、活動を続けています。



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▲炭坑犠牲者「復権の塔」

 炭坑労働者の復権と犠牲者への祈りを込め、
 服部団次郎が12年の歳月をかけ建立。
 1982年 宮若市宮田 千石公園に完成しました。
 紙芝居で筑豊各地を回り建設費用を集めながら、
 炭坑労働者から自分の名前を書いた石を1つずつ出してもらい、
 命を落としていた人たちの名前もできる限り石に記し、
 そうして集めた約1万個の石は塔の下に埋められ、
 塔を支えています。



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▲国房 学 通称ガクさん(撮影 アキちゃん)

 筑豊の炭坑長屋に生まれ育ち、
 1979年、飯塚駅前に喫茶「でくのぼお」を開店。
 山本作兵衛翁との交流をもとに作った「翁」や、
 「流民ブルース」「ボタ山」「黒い川の流れた町」等、
 筑豊での自身の生活実感に根ざした歌を、
 作り、歌い続けている。




ガクさんとは、いつのまにか、
40年ほどのつきあいになった。
ぶらん亭で歌ってもらいたいと思いながら、
仕事が新聞配達で朝が早いことや、
アシの都合がつきにくいことや、
演るならピアノで演りたいということやと、
なかなか条件が整わず今日まで来てしまった。
今回ももちろんピアノは用意できないが、
早くしないともうどっちかが死んでしまうぞということで、
今回電気ピアノで妥協してもらうことになった。

普段はグランドピアノを弾いている。
そのピアノのためだけに、
廃業した喫茶「でくのぼお」のスペースをそのまま借り続け、
わずかな収入はその家賃に消える。

ま、オレも、デザイン事務所として借りてたこの部屋を、
今は本と猫のために借り続けているのだが・・・。



ということで、
心に深く響く歌がたくさんあります。
いかにも錆びれた炭坑町に似合いの、
塩辛い、渋い声です。
ノスタルジックな歌や、
風貌に似合わず繊細な歌もあります。
カッコいいブルースやノリのいい曲もあります。
童謡のような歌もあります。
泣ける歌も多いです。

ということで、一曲、
ガクさんの曲の詞を、
下に書き写しておきます。
本当は歌を聴いてもらえるといいのですが、
残念ながらこの曲の音源はないので。
でも、この詞だけからでも
ガクさんの世界はわかっていただけるのではないでしょうか。
かなり若い頃の作品ですが。


「のら犬」 作詞・作曲:国房学

 町の端から 町の端まで
 うろつき歩く のら犬
 石を投げられ しっぽを垂れて
 鳴きながら逃げる のら犬

  どこで生まれたというのか
  誰に捨てられたというのか
  のら犬 おまえはおれと同じだよ
  柔らかなしっぽを揺らし
  ぼくのそばに おいで


 いつもの道を 行ったり来たり
 さまよい歩く のら犬
 愛嬌振りまき しっぽをゆすれば
 ごちそうにありつける こともある

  帰るところはどこにもない
  頼る者さえ誰もいない
  のら犬 おまえはおれと同じだよ
  体をくの字に曲げて
  おそれずにそばに おいで


 雨の降る日に ずぶ濡れになって
 ゴミ箱をあさる のら犬
 北風に吹かれて しっぽを丸めて
 うずくまる冬 のら犬

  夜はどこで眠ってるのか
  どんな夢を見ているのか
  のら犬 おまえはおれと同じだよ
  さみしいひとりの夜更けに
  おまえはぼくの 友達・・・



2017年5月13日 (土)

テンチャン ノ トリデ ダ ニャ!

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ルテン ノ テンチャン ダ ニャ!


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コレハ ボクノ キチ ダ ニャ!

(座椅子だったんだけどなあ・・・)



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ツメトギ モ デキル ダ ニャ!




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ケンカ ノ レンシュウ モ スル ダ ニャ!


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エイ!コイツ! 
ドーダ! ドーダ! ダ ニャ!



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キョウモ カッタ ダ ニャ!


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コレニ ノッテル トキハ ツヨインダゾ! ダ ニャ!



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ブラン ネエチャン ニ ダッテ マケナイ ダ ニャ!




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ドーダ! テンカノ テンチャン ダゾ! ダ ニャ!




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カクレガ ニモ ナル ダ ニャ!



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ジャ キョウノ テンチャン ハ ココマデ ダ ニャ!



白い柵

視力低下で、
しばらく読書の楽しみから遠ざかってましたが、
ありがたいことに図書館に行くと、
大活字本というコーナーがあるんですね。

今まで敬遠してたんですがねえ、
「大活字本シリーズ」なんて・・、
どうにも年寄り臭くって。

でも年寄り臭いも何も、
いまや、押しも押されもせぬ、
堂々たる年寄りになってしまったわけですからねえ・・・、
で、いざ棚を見てみると結構面白そうな本も並んでます。

というわけで、
島村利正「妙高の秋」、
江國滋「落語への招待」、
椎名麟三「私の聖書物語」、
上林暁「聖ヨハネ病院にて」などを借りてきました。

どれも面白く読みましたが、
中でも、
上林暁「聖ヨハネ病院にて」収録の「野」が印象に残りました。


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大活字本シリーズ 聖ヨハネ病院にて(上) 上林暁
1996年 埼玉福祉会

ストーリーらしきものはなく、
鬱屈する日々を散歩でまぎらわす、その風景や心境がつづられています。
作家35歳前後でしょうか?

『私はその当時、敗残の身を持て余し、生きているとも思はれない日日を過しているのであった。(略)そのうへからだは病み、文学への希望は報われず、畳は破れ、襖には穴があき、あばらや同然の家のなかに、親子五人が生活とも言へない生活を営んでいるのであった。』

『昨日も今日も自分の上にのしかかる現実の重みから逃れるために、私は時を選ばず野に出ることを覚え、神学校の庭のベンチを発見すると、そこを自分の隠遁の場所と心得てしまった。』


散歩の途中で見かけた神学生の姿が、
純粋でひたむきなものに見え、
ひき比べて自分の来し方を思い・・・、
その神学校の庭では、
ただの雀たちさえ見たことのない珍しい鳥のように錯覚してしまう・・・、
おかしく哀しく共感するそんなエピソード。
中でも、
引っ越し途中に車から見かけた白い柵を思う心境は、
誰もが、自分のことのように実感するのでは?


『あの白い柵はなんだらうと、野のことを思ふ度に私の心から離れたことはなかった。牧場だらうかと思ってみた。(略)いろいろ考へているうちに、私はいつの間にか、その白い柵に対して、空想とあこがれとを持ちはじめていることに気がついた。現実を離れた、童話のような世界が、そこにあるやうな気がだんだんして来るのであった。』

『私は寝て天井の木理を見ながら、ふとあの白い柵のことを思ひ出すことがあった。私にはやはり、あすこにはメリイゴオランドのやうなものがあって、今でも馬に乗った人がこっくりこっくりと、音楽につれて柵のうちを廻っているとしか思はれなかった。』

『こんな野の果てに、そのやうな歓楽場などあるはずないのに、どうしてもさうとしか思へないのであった。』



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子供の頃は今みたいに情報がなかった。
テレビだってなかった。
だから本の挿絵とか、絵はがきとか、
お菓子の箱とか、薬瓶とか、
そんな小さな断片をつなぎ合わせて、
「西洋」=「美しい町」を作った、
山の向こうの空の下に。

そこはいつもいい天気で、
美しい人達が美しい暮らしをしている・・・。

大人になって、
そんな、子供の「西洋」につながるかけら、
つまり明るい小さな野の記憶だとか、
今ではあまり見かけなくなった種類の小さな薔薇を這わせた垣根だとか、
ひっそりとした民家の白い門扉だとか、
手入れされていないままに庭木の茂る古い家の洋間の窓だとか、
港町だとか、
赤い電車だとか、
素朴なタッチの風景画だとか、
そんなものに出会うと、
そこに『現実を離れた、童話のような世界』を思い、
行き着けないままの「美しい町」を思い、
それを思っていた自分を思い、
嬉しさと淋しさのまじったような、
独特の感情が今も湧きあがってくる。

他に「薔薇盗人」「天草土産」「二閑人交遊図」を収録。



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2017年5月10日 (水)

森を歩けば

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新緑がきれいですね。
この時期、天気のいい日に森を歩くと、
自分を、
明るい未来に向かう少年のように、
錯覚してしまいます。

って、

(;^^A

いいじゃないですか、
ほっといて下さい!




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ということで、
晴れた日は、
森までは行けなくても、
近所の公園や並木道を歩くだけでも、
これから夢を見たり、
恋をしたり、
そんな明日が無限に広がっているんだというようなね、
ま、心だけはタイムマシンで、
そんな遠い初夏へ還っていくわけですが・・・。

よかったな、おっさん、
もう帰ってこなくていいぞ!!

え!?

ということで、
天気のいい日は森歩き、
雨の日は活字の大きな百年文庫。
この時期らしく「森」の巻などいかがでしょう?




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百年文庫18 森 2010年 ポプラ社
●モンゴメリー「ロイド老嬢」●ジョルジュ・サンド「花のささやき」●タゴール「カブリワラ」

若い日、ちょっとした口論から、
その後の仲直りのチャンスもフイにし、
永遠に恋人を失ってしまったロイド老嬢。

「あれ?この話、どっかで読んだか?」と思いましたが、
『アンの青春』のミス・ラベンダーさんと同じ設定なんですね。

ラベンダーさんは素敵な中年女性でしたが、
こちらはもっと老齢で、うんと頑固です。
鉄のようなプライドで自分を覆い、
村の子どもたちからは魔女のように怖がられています。

  『ロイド老嬢には、愛するものがなにもなかった。
   だれにとっても、それくらい心にも体にも悪い状態はないといえる』

そうですね、
愛されるというのも嬉しいことですが、
人には愛する喜びというものも必要なんですね。

『愛する喜びは、愛される喜びよりも、はるかに優るものである(トマス・フラー)』
なんて言葉もありますね。
『はるかに優る』かどうかはわかりませんが。



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ということで、
「新しい日なんか大きらいだ」と心を閉ざしてたロイド老嬢も、
ある日愛を注ぐ相手を見つけます。
村にやってきた新米の音楽教師が、
なんと昔の恋人の娘だったんですね。

  『「あの人の娘!そしてあの子は、わたしの娘だったかもしれないのだ」』
  『「神よ、なにかあの子のためにしてやれることを、
   思いつかせてください・・・
   このわたしにもしてやれるような、なにか小さな、小さなことを」』



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最初はその娘シルビアのために、
毎日花を摘んで、こっそり届けます。
シルビアには知られないように、
季節の移り変わりにあわせてイチゴ、ブルーベリー、キイチゴ・・・、
ロイド老嬢は森のどこにいつなにが生えるかよく知ってるんですね、
時にはあまり遠くまで摘みにいって、
体が痛くなったりもします。

シルビアにドレスを贈ろうと、
大切な水差しを売ってしまったりもします。
さらに、
最も大切にしまっていたあるものさえ・・・。



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ネタばれになりますのでこれ以上は書けませんが、
お金やなんかで換えられるものじゃない、
自分とシルビアだけがその価値をわかちあえるもの、
それをシルビアに与えてしまったあとの、
覚悟はしていたとはいえやはり感じずにはいられない喪失感・・・、
すっかり枯れ果ててしまったおっさんも、
ここのところはちょっとウルウルときましたね。
作者自身、
後年この作品を読み返して泣いてしまったと告白してるそうです。

でもハッピーエンドですよ。
安心してお読み下さい。
ま、モンゴメリの短編集『アンの友達』にも収録されてる作品ですから、
女性の方はたいてい読んでらっしゃるのかもしれませんが。

でもこの百年文庫ではおなじみの村岡花子さん訳ではなく、
掛川恭子さんという方の訳ですから、
読み比べてみるのも面白いかもしれません。




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ジョルジュ・サンドは、
リストやショパンやと浮き名を流したフランスの女流作家。
「花のささやき」は孫娘に書いた童話ということらしいが、
いかにも西洋人の童話という印象。

タゴールはインドの詩人。
アフガニスタンから来た果物売りと、
タゴールの幼い娘との交流。
そして、数年後の娘の婚礼の日の再会の話。




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モンゴメリ以外は、
あんまり「森」とは関係ないですね。



2017年5月 8日 (月)

テンチャン キネンビ ダ ニャ!

この時期、
多分毎年同じ事を、
書いてると思うんだけど、
昨日5月7日はルテンを拾った日。

母が入院した日の、
その病院の花壇で拾った。
2012年の5月だから、
あれからもう5年・・・。

部屋には獰猛凶悪な先住猫ブランがいるから、
2匹目の猫は無理と思っていたが、
目の前で死にかけてちゃ保護しないわけにはいかない。

ということで、

  『コノママジャシヌニャ』とおまえが言ったから5月7日はルテン記念日

ちなみに本日5月8日は『サラダ記念日』刊行の日だそうです。
どうでもいいですがね。


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▲「とにかくミルクを飲ませましょ!」
 てんやわんやの救援隊!



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▲アリガトウ
 ボク ズット ヒトリ ダッタ ニャ!



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▲ネル ニャ!



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▲こんなに小さかった
 こんなに可愛かった!
 天使だと思った。



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▲こんなに大きくなった
 こんなに変わり果てて
 天使がオッサンになってしまった!


 ナンダヨ!
 オッサン ジャ ナイ ダ ニャ!
 リリシイ テンチャン ダ ニャ! 



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▲ト イウコトデ 
 コレカラモ ヨロシク ダ ニャ!
 ドウデモ イイケド
 ナンカ オイシイノ ダセヨ!
 ダ ニャ〜ァ!



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